まーがりんさんどは美味い

日記かクソ記事かの二者択一

2022/09/19 子羊たちの文化祭にサークル参加したよ日記

 


 ビジネスホテルでの目覚めは、悪くはありませんでした。
 なんてったって、当日の朝は、太陽が眩しいくらいの晴れでしたから。
 その上、前日までは軽井沢への避暑旅行へと洒落込んでいたので精神的なコンディションは絶好調。

↑教会 ↓泊まったコテージ

 

 なのですけれど、外に出るとやっぱり風は強くって。どうしたって、近づいてきている大型台風の存在を感じざるを得ないのでした。
 朝シャワーを浴び、身だしなみを整え、チェックアウト。そして、いざ出立。
 ホテルから出た途端、強風。帽子が吹き飛ばされないように手で押さえていたので、キャリーを引きながらではとてつもなく歩きづらい……その上、ちょっとした自然公園を歩き抜けるのには、景観に配慮した結果、歩きづらさにほんの少しも考えてくれない石畳に翻弄されたり。転がすと言うよりも、引きずり回すといった方が適切な行軍。
 そんなこんな、ちょっとだけあわあわしながらもたどり着いた川崎産業振興会館。
 なんでも、同日には一回で別の即売会がやっていたようで、一瞬戸惑ったものの無事会場の四階展示室へ。


 十時を回った分針は、二の数を指している……つまるところは十分ほど過ぎての到着。開場が十一時ですので、それまで、五十分は余裕があります。
 久方の即売会へのサークル参加。忘れ物や、設営に間に合わない、サークル受付に間に合わない……なんて、小トラブルに見舞われる心の準備をしていましたが、そこは丁寧な暮らしに定評がある私。余裕をもって設営完了。
 肉体が、設営の全てを覚えていたからです。マッスルメモリーみたいなものですね。

↑いつも通りのレイアウト。いいかんじ。

 

 そんなこんなで、諸々を済ませた上で開場と相成りました。

 開幕と同時、台風なんかには負けない勢いで……それでも、走り回るような品のない動きは決してせずに、一般参加の方々も入場。
 本当の意味で、無事に開催となり、人心地つきました。
 そして開幕と同時に列が出来るのは、ひびき玲音先生のサークル。理由は語るまでもありませんね。誰だってそうします。私だってそうします。

↑大きな布ポスターの迫力は凄まじく、その場で拝み倒してしまいそうでした。

 

 子羊に初参加だった私は不安でした。部数もどれくらい刷って良いか解らなかったのです。
 理由としては小説というパッと内容が解りにくい媒体であることが第一に、更には表紙にもイラストがないため、手に取ってもらえるのかが不安でした。
 当然、目を引くようなキャッチコピーや、内容のはっきりしたあらすじ……それらが、目に留まりやすいレイアウト。仕上げに、作中のコスモス文庫っぽい表紙という、気付けば「ふふっ」と笑みがこぼれるような仕掛けなど、出来ることはしました。

 結論から言うと、当初の不安は杞憂だったのです。 たくさんの方に手に取っていただき、一時間ほどで完売しました。購入してくださった方は、本当にありがとうございます。
 完売してからは手持ち無沙汰となり、ようやく、個人的な買い物へ。
 ただし、他のサークルさんもほどほどに完売しているところもあり、欲しいものが手に入らなかったのは確かな後悔です。(次は、誰かをお遣い要員として呼ぼうと決めました)

 アフターまで居たい気持ちは山々ですし、在庫があるうちはどうあっても居ようと思っていた私。
 まさか、一時間と少しで完売&買い物も完了となるとは……見通しが甘かったです。

↑ありがたいやら、申し訳ないやら……

 

 会場の落ち着いた空気感に心地よさを感じながらも、外には雨風。
 私は関西から車で来ているので、台風があるので、早めに出て安全に帰らなければという想い。
 更には、一人参加プラス完売によって手持ち無沙汰となったことで、悩みに悩んだ末、撤退を決意。
 いそいそと帰宅準備を済ませ、名残惜しさをキャリーバッグに詰め込んで、会場を後にしました。

 そんなこんなで、台風と正面衝突しながら西へ帰るという一大決戦を行ったのですが……それは、子羊とは関係の無いおはなしなので今回は割愛です。

 ただ、個人的な反省と言いますか、心残りは幾つかあるので、自省の意味を込めて書き残しておこうかと。
 まず一つ。一人参加だと、どうしても、欲しい作品が買えないのできちんと考えておきなさい。
 次に二つ。緊張していたのは解りますが、周りのサークルさまへともう少しくらいは挨拶をしておきなさい。
 最後に三つ。これが一番大事です。折角の即売会なのですから、出来る限りたくさんの方に手に取ってもらえるよう、多めに刷りなさい。

 初の子羊への参加できたこと、本当に嬉しかったです。
 開催いただいた主催の方々、素敵な創作物を生み出してくださっているサークル参加の皆様、そして今も尚、作品を愛してくださっている参加者の皆々様。
 全ての方々に感謝の気持ちがいっぱいです。

 次回がありましたら、また参加させていただきたいです。

 それでは皆様、ごきげんよう

山奥で迷子になったら本当に素敵なカフェに出会ってご機嫌になっただけの日記

すっっっっっっごく良いカフェと出会ったので、衝動的に随筆したやつです。

 有休を頂き、とある野暮用を済ませた後のこと。

 御前で用事も済ませ、折角の休日、少し遠くまで来ているのに何もせずに帰るなんてもったいない。
 なので、とりあえずドライブによさげな道をみつけ乗っかり……あとは流れででふらふらと走っていたら着いた山の中にある神社。山上の僻地にあるが故、どこに放り出されるのかというノープランドライブ特有の不安をひっくり返す、素敵な場所。

 人里離れた僻地にあるのが、独特の空気感となってたまらない空間でした。

やたらと馬推しだった。

 

↑幻想郷的なのに連れて行かれそうな鳥居がぽつんと森のむこうにあったり。

↑これに加えて鐘の音と線香の匂い、それから鳥のさえずりだけ。情緒。↓

 その境内の中……なんでも、旅館だったというところを改装してカフェにしたのだとかいうカフェ。
 板張りの廊下と、畳の上にある和風のテーブルと椅子のビジュアル……そして、その先に見える窓からの景色に目を奪われてふらふらと中へ。

 『紅茶は是非ストレートで』
 受け取ったメニューにはそう書かれていた。
 その文言から、それなりに紅茶への拘りがあるのだろうということを察した私。
 昼食としてローストビーフバーガー(シンプルにお腹が減っていたので)と紅茶のジャムのスコーンと、アイスティーを注文。
 ロケーションの良さにほけーっとしながら待っていると、着弾。

↑平日だったこともあって貸し切り状態。鐘と鳥の囀りがBGM。すごすぎ。

 ローストビーフバーガーをぱくり。みずみずしい野菜と柔らかな白パン……そしてメインのタレのしたたるローストビーフ。美味しくないはずがありません。トマトとサニーレタスちゃんの名助演がお肉の力強さから角を取って、ベストバランス。すぐになくなってしまいました。


 お次はアイスティーとスコーン。

 細かな説明は覚えていませんが、なんでも、ジャムとティーの紅茶はそれぞれが違うのだとか。 一時期趣味で、紅茶を買っては自宅で淹れるみたいなことをしていた私が一口。
「あっ、ちゃんとした紅茶だ」
 雑味のないすっきりとした飲み口……聞いてみると水出しだそうで。なるほど。
 そしてスコーンちゃん。
 ぱかりと割ってバターと、自家製ジャムをサンド。
 そしてパクリ。
 思わずふふりと笑いがこぼれました。単独では優等生止まりスコーンが、バターとジャムの支えによってトップスタァに。
 顔を上げる。最高の景色。
 気がつけば、完食。
 そして、今、キーボードに感想を叩き込んでいる。

 それくらい素敵なカフェでした。

 

PS.好きな絵馬です

 

きえちゃうキャンディーは何を消してしまったのか

 先日、3月21日にDiscordにて通話中の折、ある一人の


「最近は童心に返って、きえちゃうキャンディーを食べてるけど美味しい」

 

 という発言が、深夜、Discord上、光ファイバーケーブルを通って、インターネットの片隅に木霊した。
 その時、通話グループ内を満たしたのは、人数分の疑問符。
 あたかも、全員が知っているような、話し方、しかし聴いたことのない製品名。
 もしかしたら、実際に触れ、舌の上で転がしたことはあるのかもしれないが、記憶の彼方、忘れているだけなのではないだろうか?
 気の知れた友人を疑うくらいならば、と、真っ先に自身の大脳皮質から掘り出すために、Google検索へと走った。

 だが、知らない。

 食べたことがない、と言ったレベルではなく……見たことすらない。そういう次元であった。ならば、この 製品は特定の地方にしか売っていないのか?と考えたが、通話中、発言者と同じ地域に住んでいる参加者も知らない。
 誰も知らないことを槍玉に挙げられると、発言者は「ぷくぷく鯛」と同じくらいにはメジャーではないだろうか。知らない方がおかしいのでは? そう疑義を呈した。

 瞬間、四面楚歌。

 我々は、その発言者に対し『記憶からきえちゃうキャンディーなのでは?』 や、『日本に住んでいるのか?』 とフォローを行ったがそのフォローは、火に油を注ぐものとなった。
 そこで、白黒ハッキリつけるために、Twitterのアンケート機能でもって『知っているか/知らないか』を採ることになったのは、避けられない運命と言える。

 

 アンケート当初は、我々の予想通り『知らない』が過半数を越え、「まぁ、そうなるだろうな」という空気で満たされた。発言者も焼き土下座の鉄板を用意していた。
 しかし、時間を経過するにつれ、ジワジワとバランスを取り戻していく天秤。若干の焦り。「本当に、それほどの知名度を誇るものなのか?」と。
 アンケートの締め切り十分前。ほぼ同率だが、『知らない』が数%を上回っている。故に私は
 「意外と健闘したよね」
 と、枕を高くし、眠った。

 しかし、朝起き、結果を見た時、愕然とした。
 『知っている』が、51%の得票を得て、勝利していたのだ。
 喉が渇く。指が震える。頭痛が止まらない。
 この日、私は、関ヶ原の戦いにおいて、小早川秀秋に裏切られた時の石田三成の感情を世界で最も理解した男になったのだった。

 

 結果が全て。数字が真実。どれほど、喚こうが、きえちゃうキャンディーは、その名を天下太平へと刻んでいたのだ。

 

 きえちゃうキャンディーは、色や味が変わるが、何を消すのかを語ってはいない。
 私は当初『記憶からきえちゃうキャンディーなのでは?』と考察していたが、それは的外れであった。そして、真実にはいまも辿り着けていない。
 だが、少なくとも、小早川秀秋の裏切りによって敗北を喫したことによって、『自尊心』は消え去ってしまった。
 きえちゃうキャンディーは、知らない人間の『自尊心』を消しちゃうことに成功しているのだ。

 

 どうして、こうなったのであろうか。
 『知っている人間』『知らない人間』
 数日前までは、一つだったはずなのに、今では、奈落よりも深く、暗黒よりも暗い、大きな溝で分かたれてしまった。

 もしも、もしも、私にも何か一つだけ消せるのであれば、
 この大きな『溝』をきえちゃうキャンディー、させてほしい。
 そう、切に願う。

 

 

PS.普通に美味しそうなので買います。金箔ゴールドマンっていうネーミングが好きなので、当てたい。